訪問業者に「屋根が壊れている」と言われたら?その場の対応と修理の確かめ方
ブログ
執筆:
那須康一郎
経歴:
株式会社ケイナスホーム創業者/
株式会社ケイナス代表取締役
保有資格:雨漏り診断士/外装リフォームマスター/1級塗装技能士/1級防水施工技能士突然訪ねてきた人から「屋根が壊れています」と言われても、その場で点検や工事を決める必要はありません。まずは、どこがどのように傷んでいると言われたのかを控え、自分で選んだ相談先に状態を確かめてもらいましょう。
指摘した人の説明だけで修理が必要と決めることも、反対に「何も問題はない」と決めることもできません。大切なのは、訪問時の指摘と、実際に確認された屋根の状態を分けることです。
国民生活センターも、突然訪問した事業者に安易に屋根を点検させず、工事をすぐに契約しないよう呼びかけています。詳しくは国民生活センターの屋根工事の点検商法に関する注意喚起をご覧ください。kokusen.go.jp
◾️突然の指摘を受けたとき、まずどうする?
その場で屋根の点検や契約を決めない
「近くで工事をしていて、屋根の傷みに気付いた」「今なら点検できる」と言われても、突然の訪問であれば、その場で屋根に上がる点検を承諾せず、一度話を区切りましょう。屋根に傷みがあるかどうかは、落ち着いて別に確かめられます。
特に、その場で工事の契約まで求められた場合は、指摘された状態と工事内容を確認する時間を取ってください。消費者庁も、突然訪問して異常を告げ、その場で契約を勧める事業者への注意を呼びかけています。消費者庁
言われた内容と事業者の情報を控える
後から状態を確かめられるよう、指摘された屋根の位置、傷みの説明、工事を急ぐと言われた理由をメモしておきます。名刺や案内書類を渡された場合は、事業者名と連絡先も保管してください。
たとえば「屋根の右側が壊れている」という説明だけでは、どの部材のどの部分を指すのか分かりません。「道路から見てどの位置か」「何がどのような状態か」を聞き、答えられた範囲を記録すると、別の相談先にも状況を伝えやすくなります。
◾️本当に屋根が傷んでいるか、どう確かめる?
指摘された場所と写真の対応を確認する
写真やドローン画像を見せられた場合も、まずは「自宅の屋根のどこを写したものか」「指摘された傷みは画像のどの部分か」を確認します。画像があることと、示された工事が必要であることは別の話です。
写真から見える状態について説明を受けても、写っていない範囲や屋根の内部まで画像だけで判断することはできません。画像を受け取れる場合は保管し、後から相談する際に、指摘された位置と合わせて伝えましょう。
自分で選んだ相談先に状態を確認してもらう
訪問者の説明だけで判断しにくいときは、自分で選んだ屋根工事の相談先に、控えた説明や写真を伝えて確認を依頼します。その際は「指摘された部位は実際に傷んでいるか」「確認できた範囲はどこまでか」「工事が必要なら、どの部分にどのような対応が必要か」を聞いてください。
指摘された箇所が実際に傷んでいたとしても、必要な対応範囲まで直ちに決まるわけではありません。反対に、離れた位置から傷みが見えないだけで、異常がないとも判断できません。自身で屋根に上がらず、確認した状態に基づく説明を求めましょう。

◾️修理を勧められたら、何を比べる?
屋根に傷みが確認された場合は、その状態と、提案された工事の範囲が対応しているかを確かめます。「傷んでいる」という一言から、屋根全体の工事が必要だと決めることはできません。
車の警告灯がついたとき、表示だけで交換する部品まで決めないのと似ています。屋根についても「壊れている」という指摘を確認のきっかけにし、どこがどの状態で、なぜその範囲の工事が必要なのかを確かめてから判断しましょう。ただし、車の警告灯と違い、訪問者の発言自体が屋根の状態を示す測定結果ではありません。
説明を受ける際には、次の点を確認すると工事内容を比べやすくなります。
確かめる点 | 聞くこと | 分かる範囲 |
|---|---|---|
傷みの位置と状態 | どの部材の、どの箇所が、どう傷んでいるか | 指摘と確認した状態が対応しているか |
確認の範囲 | 何を確認し、どこはまだ確認できていないか | 写真だけで判断していないか |
提案する工事 | どの部分を、なぜその範囲まで工事するか | 状態と工事範囲のつながり |
他の対応 | 別の対応を検討したか。その方法では難しい理由は何か | 提案を比較するための判断材料 |
この表は、特定の工法が適していると判断するためのものではありません。屋根材の種類や傷みの状態によって対応は変わるため、説明と確認結果を合わせて検討してください。
◾️契約してしまった場合や不安が残る場合
突然の訪問で契約してしまい、「十分に状態を確認できていなかった」と不安になった場合も、一人で結論を出さず、契約時に受け取った書類を手元に置いて早めに相談してください。契約の経緯や書類によって取れる対応は異なります。
国民生活センターと消費者庁は、困った場合の相談先として消費生活センター等を案内しています。消費者ホットライン 188 から、最寄りの消費生活相談窓口につながります。クーリング・オフなどが可能かも、個別の契約内容を伝えて相談してください。kokusen.go.jp
◾️屋根の状態を確かめてから判断を
突然の指摘を受けたら、その場で点検や工事を決めず、言われた箇所と説明を控えましょう。そのうえで、屋根の状態を別に確認し、傷みが見つかった場合は、提案された工事の理由と範囲を確かめることが大切です。
屋根について指摘を受け、状態や必要な対応範囲を相談したい場合は、控えた説明や渡された写真を添えて株式会社ケイナスへご相談ください。
