ハウスメーカーの外壁塗装見積もりをどう比べる?工事範囲と保証の確認点
ブログ
執筆:
那須康一郎
経歴:
株式会社ケイナスホーム創業者/
株式会社ケイナス代表取締役
保有資格:雨漏り診断士/外装リフォームマスター/1級塗装技能士/1級防水施工技能士ハウスメーカーから外壁塗装を提案され、ほかの塗装会社にも相談すべきか迷っていませんか?
比較するときは、会社名だけで判断せず、どこを補修し、何を塗り、誰が施工を管理するかをそろえて確認しましょう。保証についても、住宅を建てたときの保証と、今回行う塗装工事の保証は分けて見る必要があります。
この記事では、二つの提案書と保証書を並べたときに確認したい点を整理します。
◾️外壁塗装の見積もりは、先に工事範囲をそろえて比べる
「外壁塗装」と書かれた提案でも、塗る部位や補修の範囲が同じとは限りません。住宅リフォーム・紛争処理支援センターも、複数の見積書を比べる際には、希望する工事と各提案の内容を確認するよう案内しています。詳しくはリフォーム見積書の比較方法を参照してください。www.chord.or.jp
引っ越しを頼むとき、運ぶ荷物だけでなく、梱包や設置まで含むかを確かめるのと似ています。外壁塗装も「外壁を塗る」という名前だけでは範囲がそろいません。まず補修する箇所、塗る部位、使う材料と工程を並べて確認しましょう。
塗る場所と補修する場所を確認する
最初に、外壁のどの面が対象かを確認します。そのうえで、ひび割れなどの下地補修、目地や窓まわりのシーリング、雨樋や破風などの付帯部が提案に含まれるかを見ます。気になっている箇所が対象から外れていれば、その理由も聞いておきましょう。
「一式」とまとめられていて範囲が分からない場合は、対象部位と作業内容を説明してもらうと比較しやすくなります。公的な見積書の確認ガイドでも、工事箇所や材料の仕様を確認することが勧められています。www.chord.or.jp
材料と施工管理の説明を照らし合わせる
塗料は製品名だけでなく、どの部位に使い、どのような工程で施工する提案かを確認します。下地の状態によって補修内容が変わる場合は、何を確認してから最終的な作業を決めるのかも質問できます。
あわせて、現場で作業する人、工事を管理する人、途中で内容の変更が必要になったときの連絡先を確かめましょう。施工担当や管理方法は、ハウスメーカーか塗装会社かという名称だけでは決まりません。住宅リフォーム・紛争処理支援センターの案内も、下請業者が関わる場合の管理方法などを確認する視点を示しています。www.chord.or.jp
◾️建築時の保証と、今回の塗装工事の保証を分けて確認する
「別の会社へ塗装を頼むと、住宅の保証はどうなるのか」は大切な疑問です。ただし、保証には対象と根拠の異なるものがあるため、ひとまとめに判断できません。
延長保証は手元の契約条件を見る
国土交通省は、新築住宅を供給する事業者が、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について負う責任を説明しています。これは、後から行う外壁の再塗装すべてに同じ保証が付くという意味ではありません。www.mlit.go.jp
住宅会社が独自に設ける延長保証は、さらに個別の条件を確認する必要があります。建築時の契約書と保証書を見て、次の点を住宅会社へ尋ねましょう。
今回塗装する部位は、どの保証の対象か
延長に必要な点検や工事の条件は何か
別の施工会社へ依頼した場合、影響を受ける保証と部位はどこか
回答は保証書や契約条件のどの記載に基づくか
別会社への依頼によって、住宅の保証が一律に継続する、またはすべてなくなるとは判断できません。ご自身の契約条件に沿って確認してください。
塗装工事の保証は対象と対応方法を見る
今回の塗装工事について提示される保証は、誰が、どの部位の、どのような不具合に対応するのかを確認します。対象外となる条件、保証の期間、工事後の連絡先と対応方法も、書面と説明を照らし合わせましょう。
「保証あり」という表示だけでは、住宅会社の延長保証と塗装工事の保証が同じ範囲を指すとは分かりません。リフォーム工事には検査と保証を組み合わせたリフォームかし保険もありますが、個々の提案で利用するかどうかは別途確認が必要です。www.mlit.go.jp
◾️比較するときに確認したい項目
二つの提案書で項目名が違うときは、次の軸に置き換えて見比べると、説明を求める箇所が明確になります。
確認項目 | 両方の提案で見ること | 分からない場合の質問 |
|---|---|---|
工事範囲 | 塗装する面と付帯部、対象外の部位 | 「どの面・部位まで含みますか」 |
下地・目地の処置 | 補修やシーリングの対象と作業内容 | 「気になる傷みはどう扱いますか」 |
塗料と工程 | 使用箇所、製品名、施工工程 | 「この材料をどこに、どう施工しますか」 |
施工管理と連絡 | 作業担当、管理担当、変更時の連絡方法 | 「現場の確認と変更の説明は誰が行いますか」 |
完了確認 | 工事後に見る箇所と説明方法 | 「施工箇所をどのように確認しますか」 |
保証条件 | 対象、対象外、期間、連絡先 | 「保証書ではどの工事が対象ですか」 |
表の項目が見積書にないことだけで、その作業を行わないとは決められません。まずは提案した会社に、実際の工事範囲と記載場所を確認しましょう。

◾️外壁塗装の相談では、気になる箇所と希望を伝える
比較するために、外壁で気になっている箇所、希望する仕上がり、提案書で分からなかった工事範囲を整理しておくと、相談時に伝えやすくなります。保証への影響は、建築時の契約先にも保証書の記載に沿って確認しましょう。
ケイナスでも外壁塗装を扱っています。工事の対象や仕様について相談したい方は、外壁塗装の施工メニューをご覧のうえ、住まいの状態や希望をお伝えください。
