外壁材にはどんな種類がある?素材別に見ておきたい傷みと点検箇所
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執筆:
那須康一郎
経歴:
株式会社ケイナスホーム創業者/
株式会社ケイナス代表取締役
保有資格:雨漏り診断士/外装リフォームマスター/1級塗装技能士/1級防水施工技能士自宅の外壁に色あせやひびを見つけても、それだけで必要な手入れは決まりません。まずは何の外壁材を使っているかを確かめ、外壁材そのもの、表面の仕上げ、継ぎ目のどこに変化があるかを分けて見ることが大切です。
この記事では、住宅で使われる外壁材の例として、窯業系サイディング、金属系サイディング、モルタル、ALC、タイル、レンガを取り上げます。安全な場所から確認できる点と、専門家に状態を見てもらいたい点を整理します。
◾️最初に自宅の外壁材と仕上げを確かめる
外壁材の名称が分からない場合は、住宅の図面や仕様書、建築時の資料に記載がないか確認してみましょう。見た目がタイルやレンガに似ていても、その柄を付けたサイディングの場合があります。外観だけで材質を決めつけず、製品名や施工仕様を確かめることが出発点です。
同じ外壁でも、外壁材本体の割れ、表面の塗膜の傷み、継ぎ目のシーリングの傷みは別の状態です。たとえば上着を手入れするときに、生地の破れ、表面の傷み、縫い目のほつれを別々に見るのと似ています。外壁も変化が起きている場所を分けておくと、相談時に状態を伝えやすくなります。ただし、実際の補修方法は材質と施工仕様を確認して決めます。窯業系サイディングのメーカー資料でも、板本体・塗膜・シーリングを分けて点検項目にしています。www.nichiha.co.jp

◾️外壁材ごとに確認したい箇所
次の表は、地上などの安全な場所から変化に気付くための目安です。材質を確定したり、工事の要否を判断したりするための診断表ではありません。
外壁材 | 材質を確認する手掛かり | 目視で気付きたい変化 | 相談時に確認したいこと |
|---|---|---|---|
窯業系サイディング | 仕様書の製品名。板状の外観だけでは確定しない | 板の割れ・欠け、表面の変色、継ぎ目のひび・剥がれ | 板本体、塗膜、シーリングのどこが傷んでいるか |
金属系サイディング | 仕様書の製品名と材質 | 表面の傷・サビ・へこみ、部材のずれ、継ぎ目のひび | 傷みが表面に限られるか、部材や継ぎ目の処置が必要か |
モルタル | 図面の外壁仕様。塗り壁の外観だけでは確定しない | ひびの位置と広がり、仕上げ面の剥がれなど | ひびの状態、仕上げ、壁の構成 |
ALC | 図面や仕様書に記載されたパネル名 | 表面の仕上げの傷み、パネルや継ぎ目のひび・剥がれ | 表面の仕上げと目地をそれぞれどう扱うか |
タイル | 本物のタイルか、タイル柄の外壁材かを仕様書で確認 | タイルのひび・欠け、剥がれの兆候、目地の傷み | 見えない浮きを含め、専門的な調査が必要か |
レンガ | 本物のレンガか、レンガ柄の外壁材かを仕様書で確認 | レンガ本体や目地のひび・欠け | 壁の構成と、傷んだ部分に適した対応 |

窯業系サイディング

窯業系サイディングは、板に割れや欠けがないかに加え、表面の仕上げと、板同士の継ぎ目を見ます。継ぎ目に使うシーリング材のひびや剥がれは、板本体の傷みとは分けて伝えましょう。ニチハの維持管理資料も、これらを別々の点検箇所として示しています。www.nichiha.co.jp
金属系サイディング

金属系サイディングでは、表面の傷、サビ、へこみ、板のずれや継ぎ目の状態が確認の手掛かりになります。ただし、傷を見つけただけで内部まで腐食しているとは判断できません。使われている製品と傷みの範囲を確かめたうえで、対応を考えます。www.nichiha.co.jp
モルタル

モルタル外壁では、ひびの有無だけでなく、どこに、どの程度広がっているかを見ておきます。ひびへの対応は、発生箇所や壁の構成などによって変わります。外から見えるひびだけで原因や雨水の侵入を決めず、気になる変化を専門家に伝えて確認します。www.nilim.go.jp
ALC

ALCは軽量気泡コンクリートのパネルです。表面の防水性を担う仕上げと、パネル間の継ぎ目は、それぞれ確認する箇所になります。色の変化だけで判断せず、仕上げの剥がれやひび、目地の状態も合わせて見ます。必要な処置は実際の製品と施工仕様によって異なります。www.kmew.co.jp
タイル

本物のタイル外壁では、タイルのひびや欠け、剥がれの兆候などに目を向けます。壁に付いたままのタイルが内部で浮いているかどうかは、目視だけでは判断できません。 全国タイル業協会は、外観の観察に加え、専門家による打音などの調査方法を説明しています。www.tile-net.com
レンガ

本物のレンガ壁では、レンガ本体と目地のひび・欠けを分けて見ます。ただし、レンガ柄のサイディングなら確認すべき構成は異なります。材質と壁の作りを確かめてから、傷んだ部分の対応を検討します。レンガ目地が補修の対象になり得ることは、補修材メーカーの用途説明でも確認できますが、その製品が個々の住宅に適するという意味ではありません。www.asahipen.jp
◾️変化を見つけたら、何を伝えて相談する?
外壁の変化に気付いたら、分かる範囲で次のことを整理しておくと、状態を説明しやすくなります。
図面や仕様書に記載された外壁材・製品名
変化がある場所と、おおよその広がり
ひび、欠け、色の変化、継ぎ目の剥がれなど、見えている状態
いつ頃気付いたか
高い場所を見ようとして登ったり、タイルを自分で叩いて調べたりする必要はありません。外壁塗装、シーリングの補修、部材の補修など、どの対応が適するかは材質と現地の状態によって変わります。
自宅の外壁材が分からない場合も、建築時の資料や、見える範囲で気になっている箇所をお伝えください。ケイナスでは、外壁の状態と必要な工事範囲についてご相談いただけます。
